Y.E.送別会


 Y.E.の送別会だった。写真で言えば、真ん中の白シャツが、Y.E.だ。
 俺は仙台で、何人かの友達が出来た。彼はその1人だったんだ。俺たちのコミュニティはある居酒屋で出会った人たちを中心としたもので、早い話が県外出身者のよそ者コミュニティだったんだ。主に就職や転勤で仙台にいることになった人たち。仙台という地に関して、互いの尺度が一緒だからとても気があった。
 例えば地元人にすれば行き飽きたような場所でも、俺たちからすればちょっとした観光地だった。一方で、地元人の話す小中学校・高校トークにはついて行けなかった。そんな人たちの集まり。俺たちは安酒を囲んで、ちょっとした普段の会話を楽しんだ。時折、一緒に出かけたりもして、共通のバックグラウンドが無いなりに楽しんだ。
 一方で、よそ者のコミュニティということは、いつかはまた他所へ行く可能性もあった。Y.E.は神奈川県平塚市出身の元サーファーだった。今回の転勤では、地元の隣、茅ヶ崎市へ行くらしい。地元に帰りたがっていたY.E.。俺たちも本人と同じくらい喜んだ。
 神奈川でも頑張って、たまには遊びに来いよ。そう言って別れた。この関係は仙台で生まれたかもしれないが、仙台でしか続かない関係じゃない。俺たちに場所はもう関係ない。きっと今度は神奈川で、東京で、はたまた違う地で会うだろう。そして、一緒に話をするだろう。
 俺たち、本当にいい仲間たち。