卒業

校章


 今日は卒業式と学位授与式が行われた。午前に行う大学全体向けの卒業式は欠席し、午後の学部ごとに行われる学位授与式から出た。うちの学部は今年度161名の卒業生を輩出したとのこと。こちらは一人一人学位記が手渡されるので、出席率が高い。粛々と授与されていった。その後は学部長の話と、同窓会長の同窓会への執拗な勧誘が行われた。

 左写真の紫のケースに学位記が収まっている。正直、学位記よりもケースのほうが派手。花束とDVDは後輩からのいただきもの。DVDには1年間の活動期がムービーと写真で納められているらしい。あと寄せ書きまでいただいてしまった。勉強も人間もできた、いい後輩たちだった。
 右写真は俺の指導教員や研究室の先輩、同期たち、それと写真を取ろうとしたら絡んで来た教官が1人混じっている。指導教員は大学での研究がいかに楽しいか、1年間に渡って語ってくれた人だった。教員自身、研究を楽しそうにやっていて、研究者とはこういう人のことを指すのだと思った。先輩はもうただひたすらに俺が追いかける対象、憧れの存在だった。実績も出しまくっているスゲーできる人だったし、そのスゲーできる人の後に続いて、毎年の研究室代表(去年はこの先輩)が行っている学会で自分の発表できたことがうれしかった。同期たちには助けられたこと助けたこと様々あったけれど、それ以上に共に苦労したあの空間を共有できたことに感謝したい。絡んで来た教官も、見かければ声をかけてくれて、毎回楽しい話をしてくれるナイスな人だった。彼ら全員に、そして写真には写ってないけれど共同研究者のT.A.に、共同研究室の全員に、研究棟のみんなに改めてありがとうと言いたい。

 夜はもちろん酒を飲んでいた。編入クラス飲み。このクラスは本当に仲が良かったらしい。らしいというのは、俺はこれが普通だろうと感じていたから。周りから見れば、最後までこんな大人数で集まれる仲間というのはなかなか無いとうらやましがられた。最後って気分も全然無くて、相変わらずバカ騒ぎしていた。最後はD.H.の救急車騒動のおまけ付きで、2年間の縮図みたいな飲み会だったわ。3分の1くらいは大学院に残るんだし、また大学界隈で集まりたい。
 総括してみればいい2年間だった。はじめはアウェー感もあったが、勉強し、研究し、遊び、ダラけ、寝て、最後には自分の大学だという気分で卒業できた。最後にそう思えて、改めて自分にとってこの2年間は何にも代え難いものだったのだと感じた。そして俺はそこから出て行く。それは仕方の無いことであり、それ以上に進むためのことだ。別に本当の意味でのお別れってわけではないが、言っておく。
 さらばだ大学よ、そして大学生たちよ。俺は前に行く。